1-3 護身ルール十箇条(補足説明)

(1) VWAPの説明
VWAP(ブイワップと読む)とは、それまで取引された分の出来高を加味した加重平均の価格水準のこと

「Volume Weighted Average Price(売買高加重平均価格)」の略で、
(売買が成立した価格)×売買成立株数を全取引分求め合計し、出来高で割って平均売買価格を表す

(1-2) VWAP計算の具体例
A銘柄の一定時間の約定が、
460円で2千株、500円で1万2千株、525円で8千株の場合。
(460円×2,000株+500円×12,000株+525円×8,000株)÷(2,000株+12,000株+8,000株)
=1,1120,000円÷22,000株=505.45454

(1-3) 見方&使用方法
取引した人たちの平均価格であり、VWAPラインよりも株価が上にある場合、マーケットの平均価格を
上回っており、買った人が儲かっていると想定される。
逆に株価が下にある場合は、参加者がマイナスになっていると考えられる。

また、VWAPと株価の乖離率が大きい場合は平均株価とかけ離れている状況であり、注意しないと、
高値掴みや安値掴み(売りの場合)する確率が高いと言える。

[1] VWAPの向きについては、
・上向き方向なら、出来高を伴って上昇している(加重平均であり株価急騰でも出来高少では急騰しない)
・下向き方向なら、出来高を伴って下落していると考えられる
・横ばいなら株価が上下していても、出来高を伴っていないと考えられる

[2] 株価がVWAPより上で推移している場合
・株価がVWAPを上回り、かつ前日終値を上回っている場合は、デイトレ視点から見れば強含みで、
 堅調に推移する場合が多い。

・VWAPは支持線の役割を果たし、株価が下げたとしてもVWAPで反発するケースが多多ある
【図213-1】                     【図213-2】
    

[3] 株価がVWAPより下で推移している場合
・株価がVWAPを下回っているときは、全体的に弱含みで大引けに近づくに連れデイトレーダーや
 機関投資家の処分売りが出て、さらに下げる場合がよくある

・VWAPは抵抗線としての役割を果たし、株価が上昇したとしてもVWAPで反落するケースが多多ある

【図213-3】                     【図213-4】
    

(1-4) 売どき買どき
・取引実態に近い平均的な約定値段として、機関投資家の執行価格の目標値にもなっているVWAPは
 一つの節目でもあり、株価がVWAPを下から上抜け、又は上から下抜けした場合大きな節目を抜け
 たということで、一方に動く強いエネルギーがあると捉え『売どき買どき』と言える

・VWAPと株価の乖離率大きい場合、上方乖離した時は利食いの売りが出てくる可能性有りがあり、
 逆に下方乖離した時は押し目買いが入る可能性有りいずれも注意が必要

・VWAPを上回り推移していた株価が下がり気味になって現在値がVWAPに近づいた時、大口の買い
 が入りそれ以上さがらない場合、機関投機家が買い集めている可能性もあり、その株は上昇が期待
 できる。逆の場合はその後落下の可能性がある。いずれにしても出来高が重要であり、売り気配や
 買い気配を板を見て確認した方がいい(板情報は本当の注文か見せ掛けの蓋か区別はつかないが
 現在値がVWAPに近づいた時みると参考にはなる)

【図213-5】                    【図213-6】
    




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